愛しているはずのパートナーに対し、一方的に暴力や暴言を浴びせるDV。
一体なぜこのような酷い行為をしてしまうのか…。
生まれつき暴力的な性格とは考えにくいですが、幼少期の育った環境によってその人格が形成された可能性があるかもしれません。
私は、過去の結婚で元夫から暴力DV、精神的DV、金銭的DV、性的DVを受けていました。
全く同情はできませんが、彼は時に悔しそうに涙を流しながら暴力を奮っている事があり、自分でも何故このような事をしてしまうのか苦しんでいるようにも見えました。
そして、これは随分後になってから思い当たったことなのですが、もしかしたら彼の攻撃性や暴力的な性格を形成した原因の1つに、義母の育て方や言動が関係しているのではないかと思ったのです。
…今回は、私が何故義母に原因があると思ったのか、その理由についてお話します。
その1. 金銭面で甘やかす義母
私が20歳の時に出会った元夫。年齢は14歳も離れていたので交際当時は30代半ばでした。
一人暮らしや以前の彼女との同棲経験もあったようですが、趣味の釣りや車、嗜好品のお酒・たばこなど、自分の働いた給料は全部自分の好きに使いたかった彼は、30歳を過ぎてから実家で母親と二人暮らしを始めます。
持ち家なのでもちろん家賃はかかりませんし、食費も支払っていなかったよう。
それに加え、驚いたことに車の税金や保険料、携帯代金など、家に届く息子の請求書は、義母が何も言わず当たり前のように支払ってくれていたそうです。
よって自分の使える毎月のお金も増え、それに甘えた生活をしていましたが、過去に家を出た経験から「自分は自立している人間だ」という自信があり、母親と一緒に住むことにより、逆に自分が面倒をみてあげているという錯覚に陥っているようでした。
ですから、いざ私と暮らす事になった時、今までのようにお金が使えない不自由さや負担からか、自分が毎日とても我慢していると思っていたようですし、実際何回も口にしていました。
結果、私を金銭面で縛ることで、同じ不自由さを味あわせようと金銭的DVが始まってしまったのだと思います。
再び一緒に暮らせて嬉しい気持ちは分かりますが、せめて30代半ばにもなる息子に、自分にかかるお金は自分で支払うことの責任を義母が持たせてくれていれば…。
結婚によって、ここまで自分の生活が犠牲になるという考え方に至らなかったのではないか…と思えるのです。
その2.何も言えない義母
これは実際に私が見た話ではありませんが、元夫が自慢気に話したエピソード。
元夫の実家は、高齢者が多くご近所付き合いも盛んな地域。
毎日のように家にお隣やら真向かいやらからご近所さんがやってきて、交流を深めています。一緒に暮らしていた元夫も、ご近所さんから見たら親戚の子供くらいの感覚なのでしょう。
ある日元夫が仕事から帰宅したところ、玄関先で義母と近所のおじさんが話し込んでいたそうです。おじさんは彼に対し、
「お帰り―お疲れー!!」
と声をかけたそう。
その途端、旦那は、
「俺はお前の息子でもなんでもないのに、その口の利き方はなんだ!!ここは人の家なんだからお邪魔してますだろうが!!ジジイのくせに礼儀もしらないのか!!」
とブチ切れ、言葉で謝られるだけでは気が収まらず、義母の目の前で土下座させたそうです。
その間義母は、黙ったまま。
元夫はこの行為を親から1ミリも否定されていないので、自分が正しいと思って、私に自慢したのです。
年上だろうがご近所だろうが、間違った事をした人を正せる自分、凄いだろと。
母親の事はマザコンかと思うくらい大事にする元夫でしたので、義母に対しては暴力やモラハラ発言はしていないはずなのですが、義母は息子の考えやする事には何も言えないのです。
ですから、自分の正しいと思った事を力を使ってでも押し通すDV精神が、親の元で着々と育っていってしまったのだと思います。
その3.すぐ人を非難する義母
私なんて、義実家には月に1回ほどしか訪れないにも関わらず、「近所の誰があんなことをしていた」だの「親戚の〇〇は、こんな所が欠けている」だの、数時間のお茶タイムの大半は人の悪口です。
義母は物が捨てられないタイプで、片付けや掃除がとても苦手でした。
ですから私が義実家へ行くたびに、出来る限り整理整頓をして、義母が家の綺麗を保てるようにお手伝いしていたんです。
本心は、乳児の娘を連れて義実家へ連れて行くのに、衛生面が気になるからなのですが…。
それなのに、「〇〇の家は古いから、ホコリっぽくて汚い」などと言う事も平気で言います。月1の私ですらうんざりするほどの人の悪口。
元夫に当時それとなく聞いてみると、昔からそうだから…と特に気にしていない模様。本来、人様の悪口は言うものじゃないよと教えるべき母の立場。
そんな家庭環境で幼少期から過ごしていては、知らず知らずのうちに人を見下すようになって、当たり前だと思います。
その4.過保護な義母
金銭面に限らず、とにかく過保護な義母。
義母とのおしゃべりの中で、元夫の子供時代の話を聞いた時、少しぞっとしました。
元夫には兄が1人いるのですが、義兄はしっかり者で手がかからず、何も言わなくても成績優秀な優等生タイプ。
それに比べ、元夫は幼少期からやんちゃで甘えん坊。義母にとっては手がかかる元夫が可愛くて仕方なかったのでしょう。
欲しいものは何でも買い与え、気に入らないことや、したくない事は一切させない。それが元夫に合った育て方だと思っていたそうです。
しかし甘やかされ自由に育った元夫は中高生になると、悪いグループとつるみ出し何回も補導され、義母は警察や学校に頭を下げる日々だったそう。
そんな元夫は優秀な義兄に対してコンプレックスを持ち、それを見ていた母親はそんな元夫が可哀想で、数々の非行も悪いのは息子ではなく、全て親の責任だと周りに謝っていたそうです。
子供の頃からこれほどまでに母親からいつも守られていれば、常に自分が一番で他人を尊重しなくなるのは当たり前のように思います。
ですから、
自分の悪い行い⇒母親のせい⇒自分は悪くない
という図式が自然に身に付き、何事も正当化し責任転嫁をするDV夫を製造してしまったのだと思います。
その5.義母の弟の存在
義母は7人兄弟の真ん中で、両親や年の離れた兄は戦後間もなく亡くなってしまったそうです。
そのような環境ですから、残った兄弟で団結し生き抜いていた為、兄弟の結びつきはとても強く、それぞれの配偶者より兄弟を優先するくらい、とても大切にしています。
その兄弟愛はとても素晴らしい事だと思います。
そのうちの1人である義母の弟(以下叔父さん)は建築会社の社長をしていて、その地域では権力もある方です。
義実家からもほど近い場所に住んでいるので、私たち家族の事も、よく気にかけてくれていました。
ですが、叔父さんは大事な姉の息子である元夫が可愛くて仕方ないようで、先述した元夫の補導の身元引受人も数回引き受け、今では考えられませんが顔を利かせて大事になるのを回避させたりしてあげたようです。
また私も大変お世話になったのですが、私たちが結婚して2DKのアパートで暮らしていることを知った叔父さんは私たちを不憫に思い、もともと社宅だった一軒家を私たちに格安で貸してくれました。
そして40歳近くなった元夫に毎年破格のお年玉を渡していました。
もちろん叔父さんは、家族3人の為に渡してくれているのですが、金銭的DVのある夫が家族の為にそのお金を遣うわけがありません。
…このように義母の弟までが元夫の行いを全て認め、甘えに甘やかしていたのです。
終わりに…
このように私の元夫の止められないDVは、そもそもの家庭環境が原因のように感じました。
何不自由なく育ってきた人が、好きになった人を手に入れ、いざ結婚となった時に思い描いているように事が運ばないと、そのたびに感情を爆発させてしまうのです。
何故、時に涙を流しながら暴力行為に及んでいたかというと、きっと義母に我慢をする事を教えてもらえず、暴れる方法しか知らない自分を悔しく思った一瞬だったのかもしれません。
DV夫を最初から見抜くのはとても難しいものです。何故なら最初はとても優しく、付き合うにつれ徐々に本性を現していくのですから。
けれど、結婚前に義実家を訪れた際、少し義母との関係を観察してみて下さい。
何か異変を感じることがあったら、それはDVへの伏線かもしれませんよ。
今夫からDVを受けて悩んでいます。25歳です結婚歴なども似てて義母さんも似た感じでびっくりしました。子供が2人いますが頑張ろうと少し思えました。ありがとうございます
読んでびっくり。完全に私の夫と義母だ…